iPhoneを水に落としてしまった。トイレに落とした、飲み物をこぼした、雨に濡れた。こんなとき、最初の数分の行動で、データが戻るかどうかが変わります。
iPhone修理店を運営していたときにも、水没したiPhoneは数多く見てきました。この記事では、自分でできる対応、保証の扱い、修理費用の目安をまとめます。
まずやること・やってはいけないこと
1. すぐに電源を切る
水が入ったまま電源が入っていると、中でショートして基板が壊れます。画面が操作できない場合は、機種ごとの方法で強制的に電源を切ってください。
- iPhone 8以降:音量を上げるボタンを押してすぐ離す → 音量を下げるボタンを押してすぐ離す → サイドボタンを押し続ける
- iPhone 7/7 Plus:音量を下げるボタンとサイドボタンを同時に押し続ける
- iPhone 6s以前・SE(第1世代):ホームボタンとスリープボタンを同時に押し続ける
電源を入れ直して確認したくなりますが、我慢してください。通電するたびに状態が悪くなります。
2. ケースを外す
ケースと本体の間に水がたまっていることがあります。手帳型のケースは特に水が残ります。
3. SIMカードを取り出す
SIMカードの端子が傷むのを防ぐため、取り出しておきます。
4. 水気を拭き取る
やわらかい布で、本体の外側の水気をすべて拭きます。充電の差込口やスピーカーの穴も、外側から軽く拭いてください。
Appleの公式サポートでは、コネクタ部分を下に向けて手のひらに載せ、やさしく叩いて水分を出すように案内されています。
5. 風通しのよい場所で乾かす
Appleは、風通しのよい乾いた場所で自然乾燥させること、警告が出る場合は最大24時間乾かすことを案内しています。
参考:Apple「iPhoneで液体検出の警告が表示された場合」
やってはいけない4つのこと
Appleの公式サポートに、次のことはしないよう書かれています。
- ドライヤーなど高温の熱源で乾かす(熱で基板が壊れます。焦げた跡があると、修理を受けられないことがあります)
- エアダスターで吹く(水が奥まで入り込みます)
- 綿棒やペーパータオルを差込口に入れる
- 米の袋に入れる(よく聞く方法ですが、Appleははっきり「入れないでください」と書いています)
もうひとつ、本体を振るのもやめてください。水が奥まで広がり、直る見込みが下がります。
起動したら、すぐにバックアップを取る
乾かしたあとに電源が入り、画面が操作できたら、何よりも先にバックアップを取ってください。水没したiPhoneは、しばらく使えていても、あとから急に動かなくなることがあります。
参考:Apple推奨のiPhoneをバックアップする2つの方法
電源が入らない、画面が映らない場合。中のデータがどうしても必要なら、初期化や分解をする前に、データ復旧の専門業者の診断を受けてください。修理では取り出せないデータが救える場合があります。
水没したiPhoneの保証はどうなる?
水没は、Appleの製品保証(1年)の「自然故障」には当たりません。過失や事故による損傷の扱いになります。
iPhoneの中には、水に触れると色が変わるシール(液体侵入インジケータ)が入っています。点検でこれが朱色(赤色)に変わっていると、水没と判断されます。
| 加入している保証・補償 | 負担の目安 |
|---|---|
| 1年間の製品保証のみ | 対象外。有償の修理になります |
| AppleCare+ | 12,900円(画面以外の損傷のサービス料) |
| au「故障紛失サポート(with AppleCare Services)」 | 12,900円(その他の損傷) |
| ソフトバンク「あんしん保証パック(with AppleCare Services)」 | 最大12,900円 |
| ドコモ「smartあんしん補償」 | 修理ではなく交換。負担金は通常8,250円(Webでの手続きなら7,425円・機種により異なる) |
| 保証が切れている | Apple正規は本体交換。機種によって40,800円〜160,800円 |
※2026年9月時点。料金や補償の名前は変わることがあります。自分の加入内容は、各社のページやアプリで確認してください。
機種ごとの本体交換の料金や、修理先ごとの違いは、こちらの記事で比較しています。
→ iPhone修理はどこがいい? 5社の評判・料金と「修理 vs 買い替え」診断
水没したiPhoneはどこで修理する?
Apple正規(Apple Store・正規サービスプロバイダ)では、水没したiPhoneは部品の修理ではなく本体交換になります。交換用の在庫があれば当日、なければ預かりになります。ドコモの補償に入っている場合は、ドコモ経由での交換になります。
街のiPhone修理店では、水没した端末を分解して洗浄し、起動させる作業(水没復旧)を扱っている店があります。データを取り出したい場合は、こちらが選択肢になります。Apple正規では、本体交換になるためデータは戻りません。
ただし、非正規の修理を受けた端末は、そのあとAppleの保証やAppleCareの対象外になります。保証が残っているなら、先に正規に相談してください。
修理にかかる時間
Appleは修理時間を公表していません。利用者の投稿では、在庫があれば当日中に交換できたという報告がある一方、在庫がなく数週間待ちになった例もあります。街の修理店の水没復旧は、2時間程度からが目安です。
手元にiPhoneがない期間が出るため、予約のときに、貸出機があるかどうかも確認しておくと安心です。
修理に出す前にやっておくこと
- バックアップを取る(本体交換ではデータは戻りません)
- Apple IDとパスワードを確認しておく
- 「探す」をオフにする(操作できる場合)
よくある質問
Q. 乾かしたら普通に使えています。修理は必要ですか?
A. 中に水が残っていると、数週間後に急に動かなくなることがあります。使えているうちにバックアップを取り、気になる症状(充電できない、音が割れる、カメラが曇るなど)があれば点検を受けてください。
Q. 「耐水」と書いてあるのに壊れました。保証は使えますか?
A. 耐水性能は永久に続くものではなく、使っているうちに落ちていきます。Appleの保証では、水濡れによる損傷は対象外です。
Q. 水没のあと、ライトやカメラだけ使えません
A. 水没が原因の可能性があります。→ ライト修理の料金/カメラ修理の料金
Q. 水没のあと圏外になりました
A. 水没で通信の部品が傷むことがあります。→ 圏外が直らないときの直し方
まとめ
- まず電源を切る。入れ直さない
- ドライヤー・エアダスター・綿棒・米はNG。風通しのよい場所で自然乾燥
- 起動したら、真っ先にバックアップ
- 水没は保証の対象外。AppleCare+なら12,900円、保証が切れていると本体交換の料金



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